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書き下ろし小説 仮題 ”ノン” NO.9

仮題 ”ノン” NO.9台所に立つ神田を望美は眺めていた。高校時代、神田への思いを断ち切るのに、結構長くて辛い時間を要した。昨日から、その神田と一緒に過ごして、今、目の前で、しかも裸で料理しているなんて、信じられない。どんな展開になるかさえ望美にも神田にだって分かっていない。でもそれは永遠につづくようにも思えるし、ふわっと柔らかな布のようなものに包まれているかのような空間で自由に漂い、幸せだった。神田と...

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書き下ろし小説 仮題 ”ノン” NO.8

仮題 ”ノン "   NO.8まだ夜が明けたばかりだと言うのに目が覚めてしまった。ベッドの横の目覚まし時計が5時半を指している。いつも出勤2時間前に起きるのが習慣だが、それにしても早すぎる。薄暗い部屋の中でしばらくまどろんでいた。まだ昨夜の事が信じられない。隣で寝ている神田の顔をしばらく望美は見つめていた。こんなに近くでまじまじ見るのも初めての事だ。なんて、不思議なんだろう。こんな日が来るなんて誰が...

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書き下ろし小説 仮題 ”ノン” NO.7

仮題 ”ノン”   NO.7二人が外に出ると、すっかり日が暮れていた。会社帰りのサラリーマンや学生が商店街を家に向かって足早に歩いている。「大丈夫かな。お店狭いからいっぱいかもね」商店街には小さな洋食屋さんが1軒、あとは中華屋と小料理屋と喫茶店が一軒だけある。「結構おいしいのよ。ハンバーグもいいけど、日替わり定食が結構な味なのよ」「オウ、いいね」「なんかやな予感…」ガラス窓から温かい灯りが見えて、客が少...

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小説 仮題 ”ノン” NO.6

NO.6    神田?神田の爽やかな歯切れの良い低音の声がよぎった。「・・・」「望美?」「あ。お姉ちゃん」「望美、起きてる?」「う?うん、起きてるけど、そろそろ寝ようかなとしてるとこだけど」なんか変だ。こんな時間に、しかも用事がない限り、姉から電話をかけて来る事はない。それにトーンが低い。「あのね、光博がね、・・・死んだの」「エッ!嘘・・・なんで・・・いつ?」「さっき、0時47分」「エッ~~そんな悪かっ...

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書き下ろし小説  仮題 “ノン” NO.5

“ノン "  NO.5その頃、神田秀樹は多摩川河川敷にいた。静まり返る漆黒の闇の中、灯りが煌煌と照らしていた。その真ん中に、土手の草むらに横たわる神田がいる。しかも、若い女性と絡み合っていて、手の位置、足の位置、顔の向き、全ての自分の身体の動きのあちこちを指示されチェックされている。集中しなければ、途端に罵倒される。何故俺はここにいてこんな事をしているんだ、と神田が思う暇もない。望美との電話の後で、...

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書き下ろし小説 " ノン ” NO.4

NO.4どうしたんだろう・・・・明日7時に出なきゃ行けない、寝なきゃ・・・・でも、気になる・・・・あいつから電話するって言ったんじゃない?あいつは自分でも言ってたけど、ホント、お調子者じゃん・・・・何年ぶりにちょっと会っただけだし・・・・・そうよ。あの人の事知らないのよ。確かに、付き合った事もないのに望美が勝手に作り出している神田のイメージで判断しているに過ぎない。好きだったって言ったけど、過去形だし...

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小説 仮題 ”ノン” NO.3 好きだって言えない青臭さが苦く過ぎて、やがて・・・

ーーーーーーーーーーーーsquel-ーーーーーーーーーーーーーーー    NO.3「もしもし・・・」自分からは名前を名乗らないようになっている。「山岡?俺、わかる?」「あ、分かる。神田君でしょ。そんな風に言う人今までいないし」「え?そおお?いないって俺だけ?」「うん、だって男の人から滅多に来ないし。山岡って呼び捨てもね」「あ、悪い。ごめん、ごめん」「いいの、それは。分かり易いし」「そお?い...

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書き下ろし小説 " ノン ” NO.2 

昨日の原稿多少?手を入れてます。主人公の名前は戸谷から山岡へ。他少々変化してますのでご承知をお願いします。” 偶然に ”ーーーーーーーーーーsequelーーーーーーーーNO.2望美が振り向いた。「・・・?誰?」裕太もその席の方を訝し気に見て言った。「あっ・・・」その席の真ん中に座っていた一人がニコニコして望美に向かって言った。「山岡?やっぱりそうだ。山岡でしょ」(やだ~~何で、ここに?いや、いてもいいんだ。いて...

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無謀にも続ける事を目標に・・・初書き下ろし小説 仮題 ”ノン”

初書き下ろし小説  仮題  ”ノン”題名も、結末も、まだ決まってないので 突然書き始めたブログと同じように突如始まり、今、突然書き始めている。NO.1駅前の果物屋さんの2Fの喫茶店フレドール。お昼時ともなるとあっという間に満席になるのだが、まだ10時半を少し回ったばかりで他に数組の客がいるだけだった。山岡望美と杉野裕太は窓際の席に座り外を見ていた。望美がふっと笑った。すると小麦色の肌に白い歯を覗かせ腕を頭...

carmenc2019
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